【決定版】会社を辞めるときの手順ガイド:退職のための準備と手続き

会社を辞めるときの手順ガイド

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「会社を辞めるときは何をすればいいのだろう?」
「必要な手続きの抜け漏れがないか心配」

というように、これから退職する方は様々な不安を抱えていると思います。特に。初めて退職する場合は、何から始めていいのかも分かりませんよね。

そのため、このページでは「退職するには何から始めたらいいのか分からない」という方に向けて、『会社を辞めるときの手順ガイド(準備・手続き)』を分かりやすく紹介します。これだけ読めば「会社を辞める前にすること」が全て分かるようになっています。

1.退職時期を考える

会社を辞める手順:ステップ1『退職時期を考える』

まずは、『退職する時期』を考えます。
退職時期を決める時に、自分の都合だけで決めてしまうと、会社に迷惑をかけてしまう場合があります。例えば、会社の繁忙期に退社してしまうと、人手が不足して重要な業務が滞ったり、十分な引き継ぎの時間がなくなったりします。そうなってしまうと、あなたの退職を快く思わない人たちがでてきて、スムーズに辞めることができなくなってしまうこともあります。

そのため、この先の業務量や引き継ぎ期間を考慮した上で、業務に余裕がある時期を見極めて、退職時期を決めるのが望ましいでしょう。

また、家族がいる場合は、妻の出産や子供の受験などと退職時期が被らないようにする配慮も必要です。

 

2.退職を申し出る

ステップ1:会社を辞める手順:ステップ2『退職を申し出る』

◆『就業規則』を確認して、退職の申し出時期をチェック

退職を申し出る前には、必ず『就業規則』をチェックしておきましょう。
就業規則には「退職日の〇ヵ月前までに申し出ること」などと退職の申し出の時期が記載されています。

多くの会社では、「退職日の1ヵ月前までに」と定めていることが多いです。この場合、1ヵ月前までに申し出れば問題ありませんが、早く申し出るに越したことはありません。「実際いつ頃申し出るのがベストなんだろう?」と悩んだら、こちらの記事を参考にしてみてください。
⇒ベストな時期は?

また、どうしても「就業規則よりも早めに退職したい」という事情がある場合もあると思います。民法上では、「退職の意思を伝えてから2週間後に退職できる」と定められています。トラブルになることもあるのであまり望ましくはありませんが、辞めることは可能です。その場合は、こちらの記事を参考にしてください。
一刻も早く仕事を辞めたい!会社をすぐに辞める方法は?

◆一番初めに伝えるのは『直属の上司』から

退職の申し出は、まず『直属の上司』からです。
この伝える順番を間違えてしまうと、話がこじれてトラブルの元になってしまうので要注意です。仲の良い同僚や先輩に話したい気持ちも分かりますが、ここはぐっと堪えてましょう。詳しくはこちらの記事で紹介しています。
会社を辞めることをまず誰に伝える?間違うとトラブルになる危険性が!?

退職を申し出る時は、上司に「少しお時間よろしいでしょうか」と言って別室で退職の意思を伝えます。どうしても周りの目が気になって話しかけづらい環境なら、メールでアポイントを取るようにします。この段階では、まず口頭で退職の意志を伝えて、退職日が決まってから『退職届』を出しましょう。
⇒退職の申し出ガイド(上司へのアポイントの取り方、みんなのいる部屋で伝えるのはNG)

◆退職願・退職届を出す

退職の申し出が認められたら、『退職願』を提出します。
スムーズに退職が認められれば一般的には『退職願』を提出しますが、「どうしても認めてもらえない」という場合には『退職届』を出します。

「退職願と退職届の違い」や「書き方や封筒への入れ方のマナーを知りたい」という方は、下記の記事で詳しく解説しております。

check『退職願』と『退職届』の違い・書き方・出し方を詳しく解説(例文あり)

3.引き継ぎ

会社を辞める手順:ステップ3『引き継ぎ』

退職願を提出し、部内に自分の退職が周知された頃に、引き継ぎを行います。

後任者が決まっている場合は、自分が担当している業務を引き継ぎつつ、一緒に取引先や関連部署を回って、退職の挨拶と後任の紹介をしましょう。

一方で、後任者が決まっていない場合は、「誰が見ても分かりやすい引継書」や「いつ何をやるべきか全体像が分かるタイムライン資料」や「データの所在が分かる一覧表」を作成し、自分が退社した後に、誰が見ても引き継げるようにしっかりと準備をしておきましょう。

check後任者にやさしい引継書:退職時の引き継ぎマニュアル資料の作り方

退職するにあたって大切なことは、残された人に迷惑をかけないように、しっかりと引き継ぎを行うことです。そうすることで、スムーズに気持ちよく退社できるようになります。

4.返却・整理

会社を辞める手順:ステップ4『返却・整理』

◆会社の備品を返却する

会社の備品などは、退職前に返却する義務があります。
代表的なものは『保険証』で、退職と同時に会社の保険から外れることになるので注意しましょう。この他にも、会社に返却するものの一例を以下にまとめたので、参考にしてみてください。

<会社に返却するもの一覧>
・健康保険証
・社章
・社員証・カードキー
・ノートパソコン、スマホ(携帯電話)
・制服、作業着、エプロン
・自分の名刺、取引先の名刺
・会社の経費で購入したもの

これらの返却物は、退職日に返却しようとしても当日は挨拶回りなどで忙しく時間がなくなってしまうので、退職日の1~2週間前から返却できるものは徐々に返却していきましょう。

退職日まで有休を使う場合は、最終出社日に『保険証』を返却せずに、退職日が来たら会社に郵送するのが一般的です。

MEMO

保険証』を郵送する場合
『保険証』を退職日が過ぎてから郵送する予定の方は、『保険証の適切な郵送方法』や『添え状の書き方』などをこちらで解説しているので、参考にしてみてください。
退職時に保険証を『郵送で返却する方法』と『添え状の書き方』を解説

また、企画書や業務資料、機密文書などの書類は、全て会社に返却します。また、デジタルデータも会社の記録媒体に全て保存して、自分のハードディスクやUSBからは全てのデータを消去するのが基本です。これら書類やデータについては、会社でルールを設けている場合もあるので確認して従いましょう、

◆私物の整理

私物を会社に置いたままにしてしまうと、誰の物か分からなくなり迷惑になってしまいます。そのため私物は必ず、処分するか、持って帰るようにしましょう。量が多くて持って帰れないという場合は郵送すればOKです。

5.必要な書類を受け取る

会社を辞める手順:ステップ5『必要な書類を入手』

◆会社から『受け取る書類』を確認

会社から必ず受け取っておかなければならない書類があります。具体的には、以下の書類です。

<会社から受け取る書類>
・年金手帳
・雇用保険被保険者証
・源泉徴収票
・健康保険資格喪失証明書
・離職票

『離職票』については、転職先がまだ決まっていない人が必要になる書類で、失業手当をもらう時に使います。

また、『離職票』や『源泉徴収票』は、退職後でないと貰うことができないので、人事に確認して後日郵送してもらうように手配しておきましょう。

退職する時に『会社に返すもの』『会社から受け取るもの』をより詳しく知りたい方は、こちらの記事で紹介しています。
要チェック!退職時に『会社に返すもの』と『会社から受け取るもの』

6.退職日当日

会社を辞める手順:ステップ6『退職』

◆最終日は早めに出勤して、清掃と返却物チェック

退職日当日は、朝早めに出勤して、机やロッカーを清掃しておきましょう。自分の私物を置き忘れていないか最終チェックをしましょう。

また、当日まで使用している会社の備品(カードキー、ノートパソコン、携帯電話など)は、最後に忘れずに返却するようにします。

◆お世話になった方に挨拶回りをしよう

また、最終日には、社内でお世話になった方へ挨拶回りをします。
退職したとしても、今後またどこかで一緒に仕事をすることもあるかもしれないので、前の会社の人との良好な人間関係を続けておくことは大切です。「もう会うことはないから」と思わずに、お世話になった方々にはしっかりと挨拶するようにしましょう。

挨拶時には、手土産としてお菓子を渡す方が多いです。言葉だけよりも感謝の気持ちが伝わりやすいですし、挨拶のきっかけも作りやすいので、用意しておいて損はありません。